大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和36(あ)1697 決定

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人Aの弁護人花房節男、同瀬谷信義の上告趣意第一点について。

所論は事実誤認の主張であつて適法な上告理由に当らない。

同第二点について。

所論は違憲をいうけれども、原判決は本件殺人未遂の事実を被告人Aの自白を唯

一の証拠として認定したものではなく、他に多数の証拠をも挙示し、それらの証拠

を綜合して認定したものであること第一審判決及びその事実認定を支持する原判決

の各判文に徴し明白であるから、所論違憲の主張はその前提を欠くものであり、所

論の実質は原判決の証拠の取捨判断を非難し、ひいて事実誤認を主張するものであ

つて適法な上告理由に当らない。

同第三点について。

所論は量刑不当の主張であつて適法な上告理由に当らない。

被告人Bの弁護人栗原時雄の上告趣意第一について。

所論は判例違反を主張する。しかし第一審第二回公判調書の記載によれば、「証

拠調、別紙証拠関係カード記載のとおり」となつており、同調書添附の証拠関係カ

ードによれば、被告人等及び第一審相被告人等の検事に対する所論供述調書は、検

察官から一括して取調請求がなされたものであるところ、右カードの「同意不同意

の別」欄に「全部同意」、「結果」欄に「決定、取調済」と記載されていること明

らかである(記録一三四四丁)。されば右公判調書の記載は、簡略にすぎるきらい

はあるが、所論供述調書がいずれも刑訴三二二条一項及び同三二一条一項二号の書

面として当該被告人に対する関係においてのみならず、他の共同被告人等に対する

関係においても、その取調請求がなされ、その全部につき同三二六条の同意があつ

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たので、その趣旨において取調がなされたことを証明するものと解し得るのである

から、この点につき同旨の判断を示した原判決には所論の違法もなく、所論引用の

各判例に違反するところも存しない。所論の実質は単なる訴訟法違反の主張であつ

て適法な上告理由に当らない。

同第二について。

所論は量刑不当の主張であつて適法な上告理由に当らない。

被告人Cの弁護人中野留吉の上告趣意第一点について。

所論は事実誤認の主張であつて適法な上告理由に当らない。

同第二点について。

所論は量刑不当の主張であつて適法な上告理由に当らない。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和三八年七月一二日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

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